賃貸借契約と借地借家法
2026年3月16日
マンションを借りる場合などの建物の賃貸借契約や、建物の所有を目的とする場合の土地の賃貸借契約には、借地借家法が適用されます。
借地借家法は、土地や建物の借主の権利を保護することを目的とした法律で、契約期間や家賃など借主にとって重要な内容が定められています。
まず、貸主が賃貸借契約を終了させたい場合であっても、借主の居住の安定を守るため、貸主が一方的に賃貸借契約を終了させることのできる場合は限られています。契約期間が定められている場合の貸主の更新拒絶には「正当事由」が必要と規定されており、これは当該土地又は建物の賃貸借の経過、貸主及び借主が当該土地又は建物を必要とする事情、借主の生活への影響などを総合的に考慮して判断されますが、正当事由が認められるためのハードルは高いです。
次に、貸主が借主の同意なく一方的に家賃を増額することはできません。家賃の増減は、周辺相場の変動や税負担の増減など客観的な事情がある場合に限り、当事者間の協議を経て行われます。借主が納得できない場合は、最終的に裁判所の調停や裁判で決定される仕組みとなっています。
一方で、借主が契約する際に注意すべき点もあります。土地や建物を借りる際は、契約書の内容を細かく確認し、特約が通常の法律より借主に不利な内容になっていないかチェックすることが重要です。原状回復の範囲や禁止事項などは特に確認が必要です。
借地借家法の定めや契約内容を十分に確認することで、安心して賃貸生活を送ることができます。
弁護士 坂輪萌子(名古屋北法律事務所)
(「名古屋北部民商ニュース」へ寄稿した原稿を転機しています)


