弁護士法って?
2026年4月1日
少し前に、退職代行サービスの代表者が逮捕されたという報道がありましたが、その際に「弁護士法」という法律を耳にしたかと思います。弁護士法には弁護士のできることややってはいけないことなどが定められています。
例えば、弁護士法では、報酬を得る目的で法律事務を行えるのは原則として弁護士に限ると定めています。相続の場面に目を向けると、官公署に提出する書類の作成代理ができる行政書士は、相続人間で決まった内容を遺産分割協議書にしてあげることはできても、その前提部分である遺産の分け方に踏み込んで交渉や調整を行うことはできません。税理士も相続税の計算はお手伝いできても、やはり遺産の分け方そのものについては関与できません。当然、こうした「士業」でなくとも、報酬目的で一般企業や個人が法律事務に関与することは許されないわけです。
こうした規定をする弁護士法の意義は、市民を守ることです。法律問題は専門知識が不可欠で、誤った対応はかえって大きな不利益を招きかねません。そこで、試験を経て資格を得て、倫理規制のある弁護士がこれを担うことで、依頼者の権利が適切に保護されることを担保しています。弁護士よりも安くできると謳うサービスには、実は法律に違反している可能性があるので注意が必要です。
弁護士 新山直行(名古屋北法律事務所)
(「北医療生協・医療と暮らし」へ寄稿した原稿を転機しています)


