未成年者の選挙運動の一律禁止は違憲―2026年9月25日東京地裁判決の重さ
2026年11月4日
2026年9月25日、東京地裁で、未成年者の選挙運動を一律禁止することは憲法違反、とする画期的な判決が出されました。
未成年者の選挙運動については、公職選挙法第137条の2で「年齢満18年未満の者は、選挙運動をすることができない。」と明確に禁じられており、これに違反したときは「1年以下の拘禁刑か30万円以下の罰金刑」という罰則があるほどです。
そのため、たとえば政治問題に興味のある未成年者が、特定の候補者の街頭宣伝の場でビラを配ったり、あるいは最近で言えばSNSで特定の候補者を応援する投稿をしたりすると処罰される可能性があるということです。
しかしながら、民主主義社会における選挙の重要性や、未成年であっても政治の影響を受けることから、選挙運動を通じて政治に対して意見表明することができて当然であり、この公選法の規定については大きな疑問が出されていました。
そんな中でのこの判決であり、大きな意味を持ちます。
原告の一人は、最終意見陳述でこう述べました「未成年の権利、特に民主主義国家においてその民主主義の根幹ともいえる政治に参加する権利が侵害されている状況は、間違いなく見直されるべきではないでしょうか」。
この言葉は、あまりに重いと感じます。私たち大人も、この原告の言葉を噛み締めて、選挙の重要性を肝に銘じて、適正な選挙行動に出るよう心がけなければならないと教えられた気持ちです。
弁護士 伊藤勤也(名古屋北法律事務所)
(「名古屋北部民商ニュース」へ寄稿した原稿を転機しています)


