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知って得する法律情報

債権の回収(3)

2011年1月21日

『―弁済督促の方法―』


 今回は債務者に対する弁済の督促の方法について考えてみましょう。

 取引先に対する債権(売掛金)の弁済期が到来しているのに、相手がなかなか支払ってくれない。困った状況ではありますが、このような場合にいきなり裁判を起こすという人は少ないでしょう。まずは、相手に対し弁済の督促をして任意の支払を促すのが、コスト的に少なく済み、取引の常識にも適います。

 督促の方法としては、一般に以下のものが考えられます。

(1)電話
 もっとも簡便かつ安価な方法です。まずはこの方法によるのが良いでしょう。

(2)手紙
 電話による督促に代えて、あるいは1、2回電話しても支払わない場合に、この方法によることが考えられます。やはり文書の方が、相手に与える心理的効果は大きくなります。

(3)内容証明郵便
 これは、いつ誰が誰に対しどのような内容の文書を差し出したかということを、郵便事業株式会社が証明してくれる郵便です。後日の証拠書類として残すために広く用いられています。相手にこちらの強固な姿勢を示すためには、弁護士に依頼し、弁護士名で発信することが効果的です。

 ただし、相手と今後も取引を継続することを希望するような場合は、相手を刺激し、今後の取引に悪影響を及ぼす危険性もあるので注意が必要です。

 次に、督促の際の留意点をいくつか述べておきます。

 ・ 督促する債権の内容は、発生時期や金額などでしっかりと特定しなければなりません(例:○月○日に売った××の代金△△円)。
 ・ 「債務を弁済してほしい」というこちらの要望を、簡潔かつ明瞭に伝えることが重要です。趣旨があいまいでは督促としての効果を持ちません。
 ・ 言葉遣いや文章の表現は極力丁寧にすべきです。債権者とはいえ高飛車な態度に出ていたずらに相手の反発を招けば、回収に困難をきたします。

2010/12/28
弁護士 鈴木哲郎
(ホウネット中小企業メールマガジンより転載)

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