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メールマガジン

ホウネットメールマガジン  Vol.34  

2013年6月6日

◆◆◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◆◆◆  ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ◆◆◆   ★ホウネットメールマガジン★  vol.34  2013年4月26日配信 ◆◆    ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ _/_/_/_/_/ I N D E X _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 1 ワンポイント法律知識  弁護士 矢崎暁子 2 事務局コラム  3 裁判・司法情報 4 行事案内 5 編集後記 ┏━┓ ┃ 1┃ ワンポイント法律知識 連載「成年後見制度」  弁護士 矢崎暁子 ┗━╋…───────────────────────────── 成年後見の効果 その2 前回は、成年後見制度を利用した場合の効果について、契約の取消しと医療行為 の同意についてお話ししました。 今回は成年被後見人の選挙権について、お話しします。 現在、成年被後見人になると選挙権及び被選挙権を失うという制度になっています( 公職選挙 法11条1項1号)。この制度を違憲とする判決が、今年の3月14日、東京地 裁で出されたことは、記憶に新しいことと思います。 どうして成年被後見人になると選挙権を失うのでしょうか。政府は、「通常は政治参 画を期待 できない」などと説明してきました。しかし、成年後見制度で取り上げてい る判断能力は、あくまでも私的な財産の保護の観点に基づくものにすぎず、これを 理由にして選挙権を一律に奪うというのは全く筋違いというほかありません。 私たちは、例えば、一つの政策(脱原発、消費税増税阻止など)にだけ着目して投票 することもできますし、もっといえば原発の構造や消費 税増税の景気に与える影響 などに詳しくなくても投票することができます。それは、自分たちの代表者を選ぶに あたって、どの観点にどのよう に着目するかは国民の自由だからです。もちろん、 白票を投じることだって自由です。 選挙権というのは、市民であることによる当然の権利です。何かが「できる」「できな い」に よって「市民」の範囲を制限していいのか、ということが問われなければなりま せん。 かつての禁治産制度は、判断能力の低下した人の行動を制限し、「家」の財産の運 営に参加させないという発想に基づいた制度でした。選挙 権を奪い「国家」の運営に 参加させない、という発想は、まさにこの禁治産制度に基づくものといえます。成年 後見制度は、かつての禁治産制 度から脱却し、自分らしく主体的な人生を尊重する という観点から新たに作られた制度です。選挙権喪失という制度は、古い制度の残 滓であっ て、成年後見制度の理念にもそぐわないのです。 今回の東京地裁判決を受けて、公選法の改正が急がれます。 ┏━┓ ┃2 ┃事務局コラム  近所の神社  事務局 熊谷茂樹 ┗━╋…─────────────────────────────  私は、7年ほど前から友人が主宰するアマチュア劇団に入っています(「労働者劇 団つぶれそう一座」という名前です)。年に何度か公演をするのですが、じっくりと台 本を読む時間がなかなか作れません。特に、きちんと声を出して読むことが難しい のです。家には家族もいますし、夜の公園など暗がりの中で一人声を出すのも、気 味悪がられそうで躊躇してしまいます。  そんな私は、稽古の進行についていけない日が続いて追いつめられた気分になる と、職場の近くの神社に行きます。1時間の昼休み。おにぎりなどをサッと買って、競 歩のごとく歩いて向かいます。誰もいないことが多く、御堂の前の階段や踊り場を舞 台に見立てて、セリフを口にしながら動作の確認をするのです。ときどきお参りにや ってくる人や、神社の横の道路を通る人もいて、ちょっと恥ずかしい思いもしますが、 そんなことを言っていられない段階なので、意識にフタをして続けます。 神社は木々に囲まれていて、やや隠れるような感じになるのがありがたい。公園は 明るくて周囲から完全に見えるので、ダメです。私たちの劇団の団員のうち、「もう、 本当に演劇がしたくてやっている」という人はたぶん一人か二人ですが、そうでない 私も、他のみんなも、働きながら手作りの表現を続けることに誇りを持っています。 これからも神社に世話になるので、たまには賽銭を入れようかな。 ┏━┓ ┃3 ┃裁判・司法情報  事務局 長尾忠昭 ┗━╋…───────────────────────────── 1 成年被後見人、参院選から選挙権回復 法改正へ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130426-00000012-mai-soci  成年後見人を付けた人の選挙権が、夏の参院選から全面的に回復される見通しと なりました。 2 社説[裁判員ストレス障害]精神的軽減策が急務だ 沖縄タイムス  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130425-00000003-okinawat-oki  凄惨な写真を見た裁判員が、ストレス障害を抱えるようになる事例が相次いでいる ようです。  証拠をまっすぐにみて審理を行うことは大切なことだと思うので、ストレスに耐えら れないと思われる方は、裁判員を辞退できるような仕組みが必要なのではないでし ょうか。 ┏━┓ ┃4 ┃行事案内 ┗━╋…───────────────────────────── 1 ホウネット法律講座  今年の前半は次のとおり行います。テーマはすべて相続、   時間は午後2時から4時です。 5月20日(月)守山区   加藤悠史弁護士 コープ小幡   6月19日(水)尾張旭市 伊藤勤也弁護士 中央公民館   7月17日(水)犬山市 白川秀之弁護士 フロイデ 参加費は無料です。どなたでも参加できます。 2 憲法施行66周年記念市民のつどい「岐路に立つ日本国憲法」  2013年5月3日(憲法記念日)13:00〜16:00@名古屋市公会堂  第1部講演「沖縄から問う憲法のこころ」    講師:大田昌秀(元沖縄県知事・沖縄国際平和研究所理事長)  第2部コンサート「水晶のうたごえとバンドゥーラの可憐な響き」    ナターシャ・グジー  参加費 一般 前売 1300円 当日 1600円    中高大生、障がい者、年金生活者 前売900円 当日1200円  問い合わせは、080-3633-9086 (愛知憲法会議)  なお、名古屋北法律事務所でもチケットを扱っています。 <お知らせ>  名古屋北法律事務所の長谷川一裕弁護士が、「自民党改憲案を読み解く」(かも がわ出版)というブックレットを執筆。好評発売中です。是非お読み下さい。事務所で も取り扱っています。 http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/sa/0615.html ■ 編 集 後 記  ━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……… 国会議員が168名も靖国神社に参拝、安倍首相は真榊(まさかき)を奉納しました。 靖国神社への参拝が問題なのは、A級戦犯が合祀されているとか、政教分離原則 に反するとか、様々あります。 そもそも靖国神社の思想が、日本のアジアへの侵略戦争を、自存自衛の戦争である とか、アジア人民の解放の戦争であったとかなどとして、貴い多くのアジアの人々の命が 奪われたことに全く反省をしていないことが非常に問題だと思います。 その思想を当然のものとして、戦争でお国のために犠牲になった人を祀ることを目的と している靖国神社は、日本国憲法と全く相容れない存在です。 私は、このようなことをするのであれば、安倍首相に正々堂々と国連の場で主張した らどうかと問いただしたいと思います。 (事務局N) /\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/ 【ホウネットメールマガジン】 発 行 日:月1回 発行開始日:2010年4月12日 ご意見ご感想はこちらまで https://g104.secure.ne.jp/~g104135/contact/ バックナンバーはこちらから http://www.kita-houritsu.com/?cat=50 本メールマガジンの解除はこちらから https://g104.secure.ne.jp/~g104135/melmag/ —————————————————————— ////////////////////////////////////////////////////////////////// ■   弁護士法人名古屋北法律事務所 ■   暮らしと法律を結ぶホウネット ■■ ■■  〒462-0819 名古屋市北区平安2-1-10 第5水光ビル ■■■  TEL:052-910-7721 FAX:052-910-7727 ■■■■ MAIL:info@kita-houritsu.com ■■■■ HP:http://www.kita-houritsu.com/ //////////////////////////////////////////////////////////////////

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