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メールマガジン

中小企業メールマガジン No.37

2012年6月7日

/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 弁護士法人名古屋北法律事務所 ホウネット     中小企業メールマガジン No.37(2012年4月25日配信) _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ ∞∞∞I N D E X∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ ○コラム ◆◇新風吹かせる高齢社の上田社長−『カンブリア宮殿』から◇◆ ◆◇「中小企業経営に役立つワンポイント豆知識」◇◆ 『知的財産法(6)−著作権トラブル相談室−』 ○行事案内 ○編集後記 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ ■□コラム━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇新風吹かせる高齢社の上田社長−『カンブリア宮殿』から◇◆ 弁護士 長谷川 一裕 桜も散り、新緑が芽吹く季節となりました。市役所駅から裁判所に向かう 並木道の柔らかい新緑が、裁判の緊張やストレスを癒してくれる気がし ます。 木曜日の午後10時の「カンブリア宮殿」(テレビ東京)は、小池栄子のフ ァンで、時々覗いている番組ですが、村上龍と経済人の対話がおもしろ い。その中でも4月19日は出色でした。高齢者専門の派遣会社を立ち 上げ、躍進中の「高齢社」の上田研二社長のサクセスストーリーです。 高齢社は、リタイアした60代、70代のサラリーマン等を様々な企業に派 遣する派遣会社。ホームページを見ると、その経営理念は、「定年を迎 えても気力・耐力・知力のある方に働く場と生き甲斐を提供していく」「社 員こそ主人公」「人本主義」とか。 番組では、同社で働く高齢者たちが沢山登場していました。熟練を生か して町工場で働いたり、「俺は毎日が日曜日だから、土日に働くのはノー プロブレム」と土日出勤を精力的にこなして若手社員や社長に喜ばれて いたり、絵心を生かして建設会社の営業サラリーマンが使用するツール を手書きで作成する女性等、活き活きと笑顔を輝かせています。会社の 理念である「人本主義」は、顧客ではなく社員が主人公というもの。4時 になると事務所の冷蔵庫のビールは飲み放題。「仕事で体を使うからう まい」とグビグビとビールを飲む頭の禿げ上がった高齢者が映っていまし た。 社長によれば、高齢社を立ち上げて一番喜んでいるのは、「奥さん」だと か。サラリーマンは、引退して半年は趣味に打ち込めるし、楽しい。しか し、半年もすると妻には粗大ゴミと扱われ、犬にも嫌われるとか。「犬も嫌 がる5回の散歩」。そんな情けない老後ではなく働ける間は働こうよ、税 金も払って社会に貢献できるじゃないか、とおおらかに語る社長の姿が 印象的でした。 上田社長の原点は、やはり戦後直後の貧乏を体験したことであったよう です。雇用の場を提供したい、働く者こそ主人公という信念がさわやかで した。会社の業績もグングン伸びているとか。 派遣労働という働かせ方は、低賃金、雇用の不安定、賃金差別を助長 するといった問題があります。しかし、養育責任を果たし終えた引退後の 高齢者にはメリットがあるかもしれません。 団塊の世代が大量に退職していく時代ですが、若い頃に培ったスキルを 生かして社会貢献したいと考えている方は多いはずです。 暮らしと法律を結ぶホウネットが中心となって立ち上げた「くらし支える相 談センター」では、現役世代の知識と経験を生かし、市民の生活、医療、 福祉、子育て等の相談活動に協力していただける方を募集しています。 是非、ご協力ください。 こういう知恵と信念のある方が、高齢者の戦力を活用できる会社をどん どん起業してくれないものかと思いました。 -+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+ ◆◇「中小企業経営に役立つワンポイント豆知識」◇◆ 『知的財産法(6)−著作権トラブル相談室−』 弁護士 鈴木 哲郎 前回までは、商標について4回にわたり解説を行ってきましたが、今回か らは、同じく知的財産の一つである「著作権」についてのお話です。 著作権というと、皆さんは、「自分の生み出した著作物をどう守るか」より も、「他人が生み出した著作物をどう利用するか」ということに関心がある と思います。 そこで、今回からは、「著作権トラブル相談室」と題し、著 作物を利用する際のルールや注意点などについて、具体的な場面に即 して考えてみましょう。 Q.会社のホームページを作ろうとしたら、ネット上に同業他社で素敵な ページを見つけました。真似して作ってしまっても良いのでしょうか? A.ホームページには、文章だけでなく、イラストや写真、動画など、様々 なコンテンツが掲載されていますが、これらが「著作物」といえる場合、許 可なく勝手に自社のホームページに掲載すれば、著作権のうち「複製権 」や「公衆送信権」の侵害になります。 では、「著作物」といえる文章や写真というのはどういうものでしょうか。 法律は、「思想または感情を創作的に表現」したものだけを著作物として 認めています。ですから、ありふれた表現(例:時候のあいさつ)や客観 的な事実(例:ある日の株価終値)を述べているだけの文章は、著作物と は言えないでしょう。著作物でなければ、無断で利用しても著作権侵害 の問題は生じません。 写真については、被写体や構図などに撮影者の「創作性」が表現されて います。特に芸術性が高い写真でなくても、そのまま転載してしまえば 著作権侵害に当たる可能性は高いでしょう。 さらに、文章や写真それぞれは著作物とは言えない場合でも、ページ上 の各コンテンツの配置等に創作性が認められ、全体として1個の著作物 といえる場合もあります。そのため、ページ全体から受ける印象が似す ぎていないかにも注意しましょう。 ■□行事案内━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 新年度をむかえ、ホウネットも企画満載です。いずれの企画も参加ご希 望の方は、事前に名古屋北法律事務所(052-910-7721)までご連絡くだ さい。 ★囲碁サークル★ 日にち :5月13日(日) 時間  :13:00〜17:00 開催場所:名古屋北法律事務所会議室 ☆★無料法律講座★☆ http://www.kita-houritsu.com/?p=3836 ※いずれも開催時間は18:30〜です ★交通事故による被害回復のために〜基本編★ 日にち :4月25日(水) 場所  :名古屋市北生涯学習センター視聴覚室 講師  :伊藤勤也弁護士 ★残業代あれこれ★ 日にち :5月25日(金) 場所  :名古屋市北生涯学習センター第一集会室 講師  :白川秀之弁護士 ☆番外編 橋下大阪市長の「ハシズム」と日本国憲法☆ 日にち :6月19日(火) 場所  :名古屋市北生涯学習センター(予定) 講師  :長谷川一裕弁護士 ★最後まで自分らしく〜遺言書の書き方★ 日にち 7月18日(水) 場所  :名古屋市北生涯学習センター(予定) 講師  :矢?暁子弁護士 ■□編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 毎度親バカネタで失礼します。 この春、息子は2歳児までの乳児保育園を卒園し、新たに大きな保育園 に入園しました。保育園なので、親が働いている限りは卒園式が終わっ ても3月中は普通に通園するし、4月になれば次の保育園の入園式の前 からやはり普通に登園です。前の保育園から5人も一緒に入ったので、 息子は仲良しがたくさんですぐに新しい環境に慣れたようです。 前の保育園ではよちよち歩きの赤ちゃんに目を細める日々でしたが、広 い園庭で元気よく遊ぶ大きい子たちを見るのも楽しいものです。この子た ちの未来が明るいものであることを願わずにはいられません。 先日法案が提出された「子ども子育て新システム」をご存じでしょうか。 当初は「幼保一体化を含む新たな次世代育成支援のための包括的・一 元的なシステムの構築について検討を行う」とワーキングチームが発足 しましたが、現在明らかになっているのは現状の保育のシステムを大幅 に変え、行き着く先は保育所の格差を生み出しかねない構造改革です。 インターネットで「子ども子育て新システム」と検索すると、内閣府のペー ジを除けば、上位にくるのはほとんどシステムの問題点を指摘したペー ジです。現在消費税増税が叫ばれていますが、この問題だらけの新シ ステムの財源が消費税とも言われています。いったい国民の誰が増税 や保育所の事実上の解体を望んでいるのでしょうか。 働く家庭の子どもにとって、保育園は第二の家です。毎朝先生に「おは よう」とあいさつされ、友だちや年の違う子たちと遊び、一緒に給食を食べ 、一緒にお昼寝し、帰りは「また明日」と別れる。先生は分け隔て無く全て の子どもたちに愛情を注いでくれる。こんな当たり前の保育園の生活が 当たり前でなくなるかもしれないのです。 子どもは未来の宝物で、子どもたちの夢は無限でなくてはいけません。 赤ちゃんの時から「この子は高い保育園、あの子は安い保育園」などと 区別され、大事に保育された子とそうでない子がそれぞれ大きくなったら 、どんな大人になるでしょうか。そして、そんな保育園に親は安心して預 けようと思うでしょうか。 少子化問題対策として掲げられた「子ども子育て新システム」ですが、こ の法案では少子化は止められず、一方で既に子どもを持つ母親は仕事 を辞めざるを得ず、労働人口は更に減り、消費税だけ上がって貧困に拍 車がかかり・・・と何一つ解決にならないのではと思うのは私だけでしょう か。(F) ↓↓↓↓↓ご感想や御意見はこちらから↓↓↓↓↓     hounet-sme@kita-houritsu.com ↓↓↓↓↓ブログのバックナンバーをご覧になれます↓↓↓↓↓ https://g104.secure.ne.jp/~g104135/melmag/ ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△ 【中小企業メールマガジン】 中小企業メールマガジン No.37(2012年4月23日発行) 発行日:月2回・月曜日配信(休刊:祝日、年末年始など) 創刊日:2010年4月5日 ↓↓↓↓↓本メールマガジンの登録はこちらから↓↓↓↓↓ hounet-sme@kita-houritsu.com ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 【発行元】  ======= 弁護士法人名古屋北法律事務所 =======  ======= 暮らしと法律を結ぶホウネット =======  〒462-0819 名古屋市北区平安二丁目1-10 第5水光ビル3階      TEL:052-910-7721? FAX:052-910-7727      MAIL: hounet-sme@kita-houritsu.com      HP:http://kita-houritsu.com/ Copyright(C) 名古屋北法律事務所? All rights reserved.

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