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事務所だより

三菱電機派遣切り裁判 第2回口頭弁論ひらかれる!

2009年10月8日

私たちだけのたたかいではない

三菱電機派遣切り裁判

9月24日、三菱電機派遣切り訴訟の第2回口頭弁論が名古屋地方裁判所で開かれました。
法廷では原告Tさんが声を震わせながらも気丈に意見陳述を行いました。Tさんは偽装請負の期間も含め5年2か月にわたり三菱電機名古屋製作所で正社員同様に働いてきた方です。
突然の解雇−−それは働く者から生きていくための糧を奪い、尊厳を傷つけます。Tさんはシングルマザーで、高校受験を控えた中学生のお子さんを一人で育てています。

以下、Tさんがホウネットのインタビューで話してくれた内容を掲載します。

『企業が内部留保の一部でも労働者の雇用安定に使っていたら、こんなことにはならなかったと思うんです。企業は、これまでの派遣労働者に対する扱いが間違いであったことを認めて、派遣法に則って直接雇用してほしいです。
5年2カ月間、懸命に働きました。配属された部署で扱う製品は多様で、作業工程も多岐にわたりますが、それらを全て覚え、要領書を見なくてもできるようになりました。どんな指示に対しても「できません」とは言わずにやってきましたし、正社員や期間工以上の仕事をしてきたという自負もありますが、派遣だからということで簡単に切られてしまう。しかも、解雇ではなく自主退職扱いになっています。本当に悔しいです。』

『「派遣切り=貧困」なんです。一気に普通の生活を奪われてしまいます。どうしても生活していけず、死を選択する人もいます。私自身も自殺を考えたこともありましたが、娘がいるので思いとどまることができました。
不当な派遣切りについて政治家が「遺憾だ」と言っても、言うだけで、きちんとサポートを受けられる体制になっていません。生活の危機を感じていないからだと思います。
いろいろな職場で派遣切りがありますが、不当な解雇とたたかっている人たちの存在や自分にもそういう権利があるんだと知って、会社に残れるようにたたかってほしいと思っています。
職場は違っても、たたかいの根本は一緒です。自分たちのたたかいはムダではないと思っています。』

この裁判で勝利することは、不当に扱われてきた労働者の権利の向上につながります。

私たち名古屋北法律事務所は、この裁判の弁護団の一員として法廷内で活動するとともに、「派遣切りを許すな!」の世論を大きく作り、労働者派遣法の抜本改正を実現させていくため、法廷の外でも運動を起こす一員になりたいと考えています。

第2回口頭弁論の後、「三菱電機派遣切り裁判を勝たせる会」が発足しました。
会では裁判勝利のため、署名活動を行っています。

署名は2種類あります。

一つは三菱電機に対するもの。3人の原告を、期間の定めのない直接雇用で雇うこと、裁判を早期に解決することを求めています。

もう一つは名古屋地方裁判所に対するもので、裁判の公正判決を求めています。

名古屋北法律事務所とホウネットは、この2つの署名を集めることにも力を入れていきます。

署名用紙はこちらからダウンロードできます。→署名用紙(2つセットになっています)

集めていただいた署名は、私どもの事務所までご送付いただきますようお願いします。

署名送付先:
名古屋北法律事務所
〒462−0819
名古屋市北区平安2丁目1番10号 第5水光ビル3階

みなさま、ぜひご支援ご協力いただきますようお願いいたします。

2009年10月8日

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